台風

台風
ちょっと早いんだけど台風が来ております。気圧が915ヘクトパスカル辺りまで下がるようです。超強烈でんな~
ガーン日本列島縦断コース
バイスバロットの法則、「風を背中に受けて左30度方向(陸上は40度位)に台風の中心が有るだったかな~

台風で思い出した事が…
FRP小型船は台風の時は港に厳重に係留して台風をやり過ごすのですが、鋼鉄の大型船は港外の描地に投錨、メインエンジンは完全に停止せず、何時でもスクリューを回せる状態にしておきます。
大型の高速船(自動車運搬船など)は、台風とランデブーしない様に綿密な計画を立ててやり過ごすのが一般的です。
鋼鉄の大型船が、なんで岸壁を離れな無いといけないのか?
風の力で船体に想像を絶する力が掛って舫い綱がぶっちぎれたり、岸壁と船体が押し付けられ岸壁が破壊してしまうのです。(もちろん船体もペコポコになってしまいますけど)そうなってからでは遅いので港外へ退避するのですが…

そんな台風が襲来した時に昔に苦い経験が…
昔、護衛艦乗り組み員だった時、横須賀港に入港して休養日、航海科の当直は私だけ…3時間置きに通信室からもらうテレックスの天気図を色分けして、当直士官、艦長に回覧するのがお仕事の一つでした。
早朝、九州、鹿児島辺りに有った台風は予想進路は日本海方面に向けて直撃コースは無いだろうと思っていたのですが
お昼頃のテレックスでは雲行きが怪しくなってきた…進路が東方向へ変わっているうわっまじっかこのまま行ったら夜8時頃に関東地方に直撃コース
急いで塗り塗り色分けして、予想される風向、風速のコメントを書き込み、回覧スタコラ
艦長の判断で港外へ退避びりびり
総員、帰艦命令となり自宅、彼女とデート中でも「ごめんなさい艦に戻る」と後ろ髪惹かれる想いで艦に戻り出港準備に係るのです。
出港が出来たのは夕方、横須賀港外は浦賀水道付近まで満員で止める場所も御座いません。

どうするのか…台風の中心が直ぐ近くに来ている相模湾の荒れ狂った海の上でひたすら耐えるしかないのです。
どこかに掴まって居ないと体が真横にすっ飛んで側面の壁に叩きつけられそうな感じカボック、ヘルメット装着した記憶が…
艦橋に立って操舵していてもまともに進路が定まらない、取り合えず、波頭に対して正面にぶち当たらない感じで少し左右に艦首を振るのが精いっぱい、ローリングしながらも船体を波の上に乗せる感じで操舵します。
まともに当たったら半分潜水艦になっちゃう、涙船体が「ドカーン、ギシギシ」と悲鳴を上げてバキッとヒビが入ってしまう感じ、血税で作られた艦を大破したなんて事になったらそれこそ一大事ですので多少の犠牲は覚悟で操艦の指示が出るのです。


中に乗っている乗り組み員は安全装置が無いジェットコースターに立っている感じで…まあ生きた心地がしないのです。

ワッチ(当直)が終わり食事(夜食)の時間でもパス、次のワッチまでひたすらベッドで睡眠
次のワッチが来た6時間後には「嵐が過ぎたべた凪の海」を眺め「海がこんなに綺麗で優しいのか~」と感動したのでした。

海は、「綺麗で優しく人々に色々な恵みを与えてくれる」のですが
牙をむくと恐ろしい光景」が待っています。
けして無理な計画をしないようお願いいたします。





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